生物基礎

総評と分析

身近な話題をテーマに、基本的な知識と理解を活用する問題が中心に出題され、思考力が試された。


単純な知識問題はほとんどなく、基本的な理解を基に課題を解決していく、知識の活用力や思考力が試される問題が中心であった。第1問では宿題プリントおよび授業プリントを題材にした特徴的な問題が扱われた。

センター試験・試行調査との相違点

  • 基本的な出題分野や出題内容に大きな変化はないものの、センター試験以上に思考力が試されるようになり、試行調査を踏襲するものであった。

問題分析

大問数 3
設問数 16
解答数 16

問題量

  • 大問数、設問数はほぼ変わりないが、解答数16個は昨年の23個および試行調査の19個から減少した。一方、問題ページ数は実質20ページであり、昨年の16ページおよび試行調査の14ページから大幅に増加した。

出題分野・出題内容

  • 第1問は「生物の特徴および遺伝子とそのはたらき」から、第2問は「生物の体内環境の維持」から、第3問は「生物多様性と生態系」から出題され、ミクロからマクロまで幅広い内容が出題された。第3問の一部で、分野横断的な問題が出題された。
  • 明らかな実験考察問題は数問に留まり、知識を基に思考力を試す問題が中心であった。
  • 第1問Aで、宿題プリントおよび授業プリントを題材にした特徴的な問題が扱われた。

出題形式

  • すべての大問がA・Bの中問に分かれていた。
  • 複数の答えを組み合わせて解答する形式の問題は9問であり、昨年の7問および試行調査の3問から増加した。
  • 昨年および試行調査で見られた会話文形式の問題は見られなかった。

難易度(全体)

  • 昨年度のセンター試験と同程度、試行調査(2018年度実施)と比べて易化。

第1問 (18点満点)

配点 出題内容 難易度
A 9 生物の特徴 標準
B 9 遺伝子とそのはたらき やや難

A:問1は単純な知識問題。問2は細胞についてのプリントの間違いを見つける問題、問3はプリントにあるパズルを完成させて光合成の模式図を作成する問題であり、どちらも知識を基にして課題を解決させる特徴的な問題であった。設問内容の理解に時間がかかったかもしれない。B:問4は転写についての知識が、問5は遺伝暗号の計算が出題された。問6は考察問題だが、転写と翻訳の基本的な流れについての理解が必須。実験の方法と結果の両方に空欄があるため難しく感じたかもしれないが、先に空欄イを埋めるとよい。

第2問 (16点満点)

配点 出題内容 難易度
A 7 体液の塩類濃度の調節 標準
B 9 免疫 やや易

A:問1はバソプレシンの働きについての知識問題。鉱質コルチコイドの働きと混同しやすい選択肢なので慎重に選びたい。問2の考察問題は、リード文にあるゾウリムシの収縮胞の働きを理解すれば難しくはない。B:問3は、問題文中の「ウイルス感染細胞を直接攻撃する」をヒントに、下線部(C)にある通り自然免疫と獲得免疫(適応免疫)の細胞をそれぞれ選ぶ。問4は白血球の種類についての知識問題。問5は二次応答のグラフを選ぶ定石的な問題であった。

第3問 (16点満点)

配点 出題内容 難易度
A 9 バイオーム 標準
B 7 ヌーの個体数の変化 標準

A:問1は各バイオームの特徴を理解しているかが問われた。問2は、まず空欄アとイの組合せとして正しいものに絞ってから、地球温暖化の影響を考えて空欄ウを選ぶとよい。問3は、空欄エは知識で、空欄オとカは資料の読み取りによる考察問題であり、知識と考察力を同時に試された。B:問4は、ワクチン接種がヌーの個体数に及ぼす影響を考察させる、免疫分野との融合問題であった。問5はヌーの個体数が環境に及ぼす影響を考察させており、設問文をよく読んで内容を理解すれば難しくはない。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度
平均点 32.10点 30.99点 35.62点 39.47点 27.58点
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