数学I・数学A

総評と分析

第1日程よりも試行調査寄りの出題が見られた。


第1問〔1〕は、第1日程と同様に、センター試験と同じような出題であった。第1問〔2〕は、コンピュータソフトの画面が描かれているところが試行調査を彷彿とさせるが、誘導に従って解いていけば難しくない。第2問〔1〕が2次関数を用いて商品の売上や利益を計算させる問題で、2017年に行われた試行調査と同様の題材である。第2問〔2〕ではデータの読解よりは計算が主体の出題であった。

センター試験・試行調査との相違点(第1日程との相違点)

  • 第1問〔2〕および第5問で試行調査に出題された「解決過程」を問う出題があった。

問題分析

大問数 5
設問数 23
解答数 103

問題量

  • 第1日程とほぼ同程度である。

出題分野・出題内容

  • 第1問〔1〕は数と式からの出題であるが、第1日程同様、センター試験に近い出題である。
  • 第1問〔2〕は三角比からの出題である。コンピュータソフトの画面が描かれているため、少々身構えるが、誘導が丁寧なので落ち着いて解き進めればよい。
  • 第2問〔1〕は売上や利益を2次関数を用いて計算する問題である。試行調査を解いていれば解答しやすかったであろう。
  • 第2問〔2〕はデータの分析からの出題だが、第1日程よりもデータの読解の比重が小さい。
  • 第3問は確率の問題である。難度はそれほど高くない。第1日程のような、「解決過程の振り返り」を必要とするものではなかった。
  • 第4問は整数の性質の問題である。後半の設問で「解決過程の振り返り」が要求される。
  • 第5問は図形の性質の問題である。作図が出題されるのはセンター試験を通しても珍しい。「作図の手順」や「解決の構想」など、試行調査のような雰囲気があった。

出題形式

  • 答を選択肢から選ぶ問題が第1問で5、第2問で6、第5問で6であったが、それ以外は数値を求めさせる問題である。

難易度(全体)

  • 大問によってセンター試験を踏襲した問題と試行調査を踏襲した問題とで分かれていた。前者は昨年度のセンター試験と同程度の難易度であり、後者も試行調査に比べて計算力は要求されたものの、読解に要する時間は減ったため難易度は同程度に収まった。全体として見ると、第1日程と比較してやや難しくなった。

第1問 (30点満点)

配点 出題内容 難易度
〔1〕 10 数と式 標準
〔2〕 20 図形と計量 標準

〔1〕は絶対値記号、不等式、整数解についての問題である。典型的であるが、最後の設問では、調べるのにやや時間がかかるだろう。〔2〕はコンピュータソフトが題材として含まれている。数学的な内容としては三角形の外接円の半径が最小となる場合についての考察である。誘導が丁寧であるため、落ち着いて物事を考える力があれば難しくない。

第2問 (30点満点)

配点 出題内容 難易度
〔1〕 15 2次関数 標準
〔2〕 15 データの分析 やや難

〔1〕は日常生活に関連する問題である。類題経験があるかどうかが重要となるだろう。また、桁数が大きいという面では、計算ミスのないように注意しなければならない。〔2〕では、例年通り、図の読み取りも含まれている。ただ、平均値、分散についての式変形や、得た式を利用して実際の値を求めるというテーマの比重が大きかったのが特徴的である。

第3問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 確率 標準

袋の中から球を取り出し、それらを箱の中に入れ、その後、箱の中から玉を取り出す試行についてである。内容自体は典型的であるが、ケアレスミスには十分注意しなければならない。

第4問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 整数の性質 やや難

等式を満たす値の組について考える問題である。公式に当てはめて計算する問題ではなく、思考力、判断力を要求される内容である。また、2次試験で出題されそうな題材である。地道に調べる力も必要だが、後半では前半で得たことを用いてどのように工夫して答えを導くかが問われている。

第5問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 図形の性質 やや難

(1)は作図に関して方法が与えられており、その方法が正しいことの証明についての問題である。作図が題材となることは珍しい。与えられている参考図を用いて三角形の相似などを考察する。(2)は2円の位置関係や、方べきの定理、メネラウスの定理についてである。図を丁寧に描いて、性質を見抜く力が必要である。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度
平均点 51.88点 59.68点 61.91点 61.12点 55.27点
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