地理総合,地理探究
総評と分析
図表を利用した問題が例年通り多く、判断に迷う問題が複数みられた。正確な知識があれば解答できるため、細心の注意をもって問題文を読み解答し、失点を最小限に抑えたい。
地理総合、地理探究の全分野について満遍なく学習することが求められている。図表の分析問題は、正確な知識があれば正解にたどり着けるため確実に解答したい。各小問とも学力が直接反映されやすく、練られた良問が多い。
問題分析
| 大問数 | 6 |
|---|---|
| 設問数 | 30 |
| 解答数 | 30 |
問題量
- 昨年と問題数、資料の数ともに概ね変化は見られない。
出題分野・出題内容
- 第1問は、昨年は地球的課題からの出題であったが、本年は生活文化からの出題であった。
- 第2問以降の地域調査、自然地理、産業、人口や都市、地誌という出題分野の大問の順番は変わらなかった。
- 昨年より産業分野の小問が1つ減って5問に、人口や都市分野の小問が1つ増えて6問になった。
出題形式
- 昨年と同じく4択や6択の小問が中心であるが、本年は9択の小問が2問出題された。
- 昨年と同様、知識と資料の読み取りの両方の能力が求められている。
難易度(全体)
- 難易度は昨年と比べてやや易化。従来通り多様な資料や図をもとに、多角的に事象をとらえて判断して解答を出す問題が中心となった。
第1問 (13点満点)
| 配点 | 出題内容 | 難易度 | |
|---|---|---|---|
| 13 | 乾燥・半乾燥地域の生活文化 | 標準 | |
乾燥・半乾燥地域の生活文化の多様性に関する大問である。問1は、ナツメヤシの大部分が輸出されているとはいえないことから判断する。問2は、図1中のア~ウの各地点と、水源等の位置に注目する。問3は、アンデス山脈に位置し、かつ降水量に季節の変化があることから判断する。問4は、牛に比べて羊が乾燥に強いことから、yを羊と判断する。Eについては、繊維需要の高まりについての知識がなくとも、砂漠化の抑制と飼育頭数増加による過放牧が相反する点に着目すれば正解できる。
第2問 (12点満点)
| 配点 | 出題内容 | 難易度 | |
|---|---|---|---|
| 12 | 津軽平野とその周辺地域の地域調査 | 標準 | |
津軽平野とその周辺地域の地域調査の大問である。問1は図1から市域の地形を、資料1から農地の場所を読み解く。問2はため池周辺の地形を等高線から推測する地理的技能と、ため池から離れるほど浸水までの時間が長くなるという一般常識を問う問題である。問3は水産業の持続可能性や地域独自の産品の保護と、低価格での販売との両立が困難であることに着目する。問4はまず表1から東南アジア諸国の割合が増えていることを読み取る。次にリンゴの収穫期が主に冬季である点と、チリが南半球である点を踏まえて判断する。
第3問 (21点満点)
| 配点 | 出題内容 | 難易度 | |
|---|---|---|---|
| 21 | 自然環境と自然災害 | 標準 | |
世界の自然環境と自然災害に関する大問である。問1は大まかな海底の地形が分かれば容易。問2は植物の多い高日季に二酸化炭素濃度が下がることに気がつくかである。ニュージーランドは西岸海洋性気候で気温の年較差が小さい。問3はサが日本の火山灰地、シが沖積平野の分布と判断できるかである。問4は北アメリカの土壌や地形に関する設問である。問5のオセアニア、南アメリカ、ヨーロッパの判定は容易。問6は山頂付近の積雪は融雪すると山麓全体に雪崩などの被害を起こし、降灰は偏西風により東へと広がることに留意したい。
第4問 (17点満点)
| 配点 | 出題内容 | 難易度 | |
|---|---|---|---|
| 17 | 繊維製品の生産と流通 | 標準 | |
衣料品類を中心とした繊維製品の生産などに関する大問である。問1はジュート、綿花の生産上位国が理解できていれば容易。問2は日本における繊維産業の立地の違いだけでなく、綿紡績業が大きく衰えたことに気がつくかである。問3は日本の衣料品の輸入相手国でバングラデシュ、ベトナムが急増したことが問われた。問4は、自動車小売業は商品の性質上ロードサイドに立地しやすいことがわかれば容易。問5は、中古輸入品類の輸入は発展途上国が多く、アパレル産業の本社は先進国に集中することが問われた。
第5問 (20点満点)
| 配点 | 出題内容 | 難易度 | |
|---|---|---|---|
| 20 | 人口と都市 | 標準 | |
人口と都市に関する大問である。問1は人口密度が近い北アメリカと南アメリカの判定で迷うが、1人当たり穀物生産量が大きいほうが北アメリカ。問2は外国人居住者と国外居住者、問3はメキシコの人口動態に関する問題でどちらも容易。問4はニューヨーク都市圏とデトロイト都市圏を職業別従業者の割合から判断する問題で、中心都市と周辺地域の2種類のグラフがあることから、解答に戸惑った受験生が多かったと思われる。問5は持ち家住宅割合の判定に戸惑う。問6は下線部の正誤問題で容易、図6の範囲は山形県鶴岡市である。
第6問 (17点満点)
| 配点 | 出題内容 | 難易度 | |
|---|---|---|---|
| 17 | ドナウ川、ナイル川、メコン川の流域 | 標準 | |
ドナウ川、ナイル川、メコン川の流域に関する大問である。問1は各河川の流域の気候帯の分布が把握できていれば容易である。問2はメコン川流域で仏教徒が多く、東南アジアの経済発展がめざましい点について問われた。問3は東西ヨーロッパの経済格差、ヨーロッパ内の輸送手段の割合から判断する。問4は図4で流域と国土の重複と、水資源の国外依存度に相関性がないことに気がつけば②が誤りと判断できる。問5はASEANや中国、EUの相違点と共通点が問われた。
平均点(過去5年分)
| 年度 | 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 平均点 | 57.48点 | - | - | - | - |

