物理基礎

総評と分析

昨年の共通テストと比較して、第3問で大問をAとBに分けての出題が復活。また、会話文形式による問題が出題された。


例年通り基本問題が中心の出題であり、素直な問題が目立つが、問題の読解量はやや増えた。また、昨年出題されなかった会話文を交えた問題が出題。昨年同様、数値を直接マークする問題は出題されなかった。第3問の出題テーマは昨年と変わらないが、AとBに分割されて出題された。

問題分析

大問数 3
設問数 13
解答数 14

問題量

  • 問題記載ページは昨年の12から14に増加。
  • 設問数は昨年の14から13に減少、解答数は昨年の15から14に減少。
  • 数値計算問題は昨年の3から4に増加、グラフ選択問題は昨年の1から2に増加。

出題分野・出題内容

  • 第1問は、力学1題、電気1題、原子1題、波動1題の小問集合。
  • 第2問は、力学より台車の直線運動についての実験。
  • 第3問は、Aが熱より物質の加熱と冷却、Bが熱と電気より物質の比熱(比熱容量)の測定。

出題形式

  • 第1問は小問集合形式。
  • 第2問は大問をAとBに分ける形式ではない、ひとつながりの問題。
  • 第3問は大問をAとBに分け、A、Bはそれぞれ異なる問題。

難易度(全体)

  • 難易度は昨年より易化。あまり馴染みのない題材を考察させる出題もあったが、公式を正確に用いることができるかどうか試す出題も見られた。第3問は再びA・Bに分割された出題となった。

第1問 (16点満点)

配点 出題内容 難易度
問1 4 浮力 やや易
問2 4 抵抗率 やや易
問3 4 放射線と放射能 やや易
問4 4 波の伝播 標準

例年通り各分野からの小問集合として、力学、電気、原子、波動から1題ずつ出題された。問1はアルキメデスの原理を用いて浮力の大きさを答える問題。公式を正確に適用したい。問2は抵抗率に関する基礎的な事項を答える問題で、落としたくない。問3は放射線や放射能に関する単位についての問題。昨年度に続いて原子分野から出題された。原子分野の対策が後手に回っていなければ解答できただろう。問4は「ウェーブ」を題材とした波動に関する問題。ウェーブを、0.25sで50cmだけ進む波として捉え、適宜波の基本式を用いるのがポイントであった。

第2問 (16点満点)

配点 出題内容 難易度
16 磁場センサーを用いた速度の測定 標準

紙テープへの打点の代わりに、磁石と磁場センサーを用いた速度測定を題材とした問題。磁場についての知識はほとんど必要ない。問1は、レール横に磁石を1つ配置し、異なる速さで台車を運動させた場合に関する問題。磁場は磁石の真横で一番強いことと、台車が速ければ磁場が強い領域をより素早く通り抜けることがポイント。問2は、配置する磁石の数を増やしたときにどうなるか考察する問題。台車は等速度で運動するので、磁場のピークが観測される時間間隔やピークの幅が変化しないことからグラフを選ぶ。問3は台車が等加速度で運動する場合にどうなるかを考察する問題。台車の速さは増していくので、ピークが観測される時間間隔は短く、ピークの幅は狭くなっていく。問4は台車の加速度を求める問題。今までの問題とは独立しており、加速度がv-tグラフの傾きであることから解答できる。

第3問 (18点満点)

配点 出題内容 難易度
A 9 熱とエネルギー やや易
B 9 電気回路とジュール熱 やや難

前半のA(問1・2)は熱とエネルギーについて、後半のB(問3〜5)は電気回路とジュール熱について出題された。問1は比熱と潜熱(蒸発熱)に関して定性的な理解を確認する問題。問2は熱量の保存から容器の温度変化を計算する問題。ヒントも与えられており難しくないので計算ミスに注意しよう。問3は直列に接続された2つの抵抗の一方にかかっている電圧を求める問題。まず電流を求めよう。問4・5は設定が複雑になってくるが、抵抗器Aで生じるジュール熱が無視できるという条件から、試料および試料台とヒーターの間の熱のやりとりだけを考えればよいことに気づきたい。問4はジュール熱の公式通り。問5は試料に加えるべき熱量を、正確に式で表せるかがポイント。

平均点(過去5年分)

年度 2025年度 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度
平均点 24.78点 28.72点 28.19点 30.4点 37.55点
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